旧丹波町の中心部にある須知宿（しゅうちしゅく）は、かつて山陰道有数の宿場町であった。 旧丹波町の中心部にある須知宿（しゅうちしゅく）は、かつて山陰道有数の宿場町であった。
国道9号線の丹波郵便局の裏側に回ると、旧山陰道が通っていて、素晴らしい町並みがそこかしこに残っている。
山陰道と綾部への街道（国道27号線）の交点でもあり、丹波の物産の集積地としても栄えた。
国鉄山陰線が迂回されたので明治末期以降は衰退する。
10年あまり前に偶然訪れたのだが、全く看板も情報もなく、地元や行政は保存や活用の意向は無いようだ。
本陣、脇本陣、旅籠、人足問屋、商家が立ち並んでいた様が見てとれる。
全く人気がないので、散策や撮影は楽である。
レトロな木造の病院。まるでトトロの映画に出てきそうな建物だ。かなり老朽化しており、いつまで残るか心配。
他にも老朽化した家が多く、この10年でも何件もの昔の家が無くなったのは残念である。
街道沿いにある旧須知小学校は丹波地方最古の小学校。明治5年に開校し、現在の校舎は昭和8年の木造二階建て。
レトロな建築様式は映画の撮影にも使われた。貴重な文化遺産に思えるが、9年前に廃校になった後の処遇は決まっていない。
建設中の高速道路の計画がなぜか変更され、この町並みの南部を縦貫することになったという。このまま手を下さなければ後数年でこの町並みはほぼ無くなるだろう。
見てみたいという奇特な方は、早めに行かれることをお勧めする。
所在地：京丹波町須知
交通アクセス
JR西日本バス 「琴滝道」「新須知」「新道口」よりそれぞれ徒歩数分
京都縦貫自動車道（京都丹波道路）「丹波」ICより車で約3分