堀川今出川の南西、大宮通に面して町家が佇む。水野克比古フォトギャラリー 町家写真館である。

　写真家、水野克比古氏が築150年超、明治初期に建てられた京町家を改修し、ギャラリーとして使用されている。

　事前予約制だが無料で入館できる。

　西陣に在住する水野氏は半世紀以上にわたり、京都を撮り続けてきた。京都の神社仏閣や庭園はむろん、町並みや風景、路地、祭、暮らしを収めた作品の一部が展示されている。

　写真集だけでも2百数十冊発行しており、その一部が展示販売されている。また、気に入った作品をハイクオリティなプリントで買い求めることも出来る。同様に水野英比古、水野歌夕氏の作品もあり、親子二代で公開している。

　敷地の奥に坪庭があり、四季の風情も楽しめる。

　箱階段、手延べガラス、神棚、縁側など京町家の風情を感じる。春のひな祭りではひな人形なども公開されるとのこと。

　たまたま水野克比古氏、水野英比古氏の親子がおいでで様々な町家の設えを説明して貰う。柱に掛かっている電話は日本最古クラスのもので使い方も教えて貰った。

　50年間の撮影の話、フィルムからデジタルへ機材の変遷や作品作りの変化、子供の頃の遊びや西陣の町並みの話など面白かった。