綾部市のJR高津駅の南東に、高津八幡宮という古社がある。 綾部市のJR高津駅の南東に、高津八幡宮という古社がある。
標高151ｍの小高い八幡山の中腹にある。古くは6-7世紀にインドから渡来した法道仙人の練行地だったという。創建は元慶5年（881年）に京都の石清水八幡宮から当地に金の鳩が飛来したことから、朝廷が聖地と見なして石清水八幡宮の別宮として建立された。
写真は麓の自動車参道の鳥居。
八幡山の中腹の広い空間に、拝殿や幾つもの境内社、絵馬堂、社務所、遙拝所などが点在する。
写真は拝殿。向拝が立派で存在感が凄い。古びたたくさんの灯籠からも歴史の深さを感じる。
正月以外は全く人気は無く、静寂に包まれている。
拝殿は側面に回ると、規模の大きさが実感できる。その後ろに一段高い場所に本殿が連結して鎮座する。
社殿や境内社、棟札などは京都府指定文化財に指定されている。
拝殿と本殿は向拝や天井、梁の彫刻が素晴らしく見応えがある。
社殿は室町時代の明応9年（1500年）に焼失したが、翌年文亀元年（1501年）には再建されている。江戸時代に入ると綾部藩主や福知山藩主などの篤い崇敬を受けて栄えた。
八幡山上部は戦国時代、丹波何鹿（いがるが）郡の領主大槻氏が八幡山城（高津城）を築いた。今も曲輪や土塁が残っている。
写真は池と藤棚。5月は藤の花が綺麗だ。
本来の参道は西側の麓にある。長大な石段が伸び、深い森の中に続く。
今はひっそりと佇むが、かつての隆盛をうかがわせる立派な神社である。近くに来た際にはよってみる価値は大いにあるだろう。
所在地：綾部市高津町1
交通アクセス
JR山陰本線「高津」から徒歩13分
舞鶴若狭自動車道「綾部」IC、「福知山」ICからそれぞれ車で約7分
※境内自由
※駐車場あり