携帯電話はこの2年半以上、デジタルセルラーを使ってきた。別に不満はないのだが、アンテナが折れたのを機に買い換えることにした。最近話題のドコモのiモードはどうだろうと思って、雑誌を読んだり友人に聞いたりして、ショップでモックアップをさわって品定めをしたのである。しかし、何か物足りない。それに気づくのにそう時間はかからなかった。我が輩が今まで使っていた機種はソニー製のジョグダイヤルを装備したやつなのであるが、ドコモにはソニー製の機種はないのである。
そう、今までジョグダイヤルで片手で操作していた感触が体から抜けないのである。嗚呼、ソニーさん、あなたはなんて罪作りなメーカーなのでしょう。まるでアル中か麻薬患者のごとく、いつのまにか我が輩はジョグダイヤルなしには満足できない体にされてしまったのである。
あの「クルクル、ピ、ピ！」というリズムで操作するときの、心の底から共鳴するえも言われない感触を求め、ショップの中を見渡し、もう迷うことなく同じセルラーのソニー製の機種を注文したのである。cdmaOneのタイプで発売したばかりのやつである。まあ、電話番号が今と変わらなかったので、結果的には良かったが。
このジョグダイヤルの魔力は我が輩だけのものではないらしい。実際、友人知人を見渡しても、一度ジョグダイヤル式の携帯電話を持ったものはほとんどが同じソニー製に買い換えている。
さて、買い換えて一回り小さくなり、デザインも洗練された携帯電話を操作していると感心することしきりである。e-mailやインターネットはもちろん、充実したアドレス帳やスケジュール、タスクリストやメモ、電卓やスクリーンセーバーなど機能満載である。セルラーにはezwebサービスがあり、結局iモードと比べてもそう遜色ない機能を備えている。我が輩のホームページも見ることができる。
それと明らかに電波が強くなった。家の中にいてもかつてはアンテナが1本しか立たなかったのが、今は3本とも立つようになっている。地方に行っても今のところ圏外で困ったことはない。
これはもはや電話ではない。電話機能付き携帯情報端末である。何をいまさらと言われそうだが、使ってみると実感できる。そのうちにカメラを搭載したりMP3データを再生してウォークマン代わりになったりと、いくらでも進化していきそうである。
というわけで一つ予言しておきたい。あなたが今お使いの携帯電話にジョグダイヤルがついていた場合、次に買う機種もジョグダイヤル搭載機になるであろう。よほどの技術革新が無い限り、95%はそうなるはずである。
これからソニー製の携帯電話を買おうとするあなたは、心して買うがよかろう。