皆さんは三角食べを憶えているであろうか。小学校の給食のときに「おかず→パン→牛乳」という風に一度に同じものを食べずにローテーションで回して食べていくやりかたである。
このようなものを押しつけられては困るのである。小学生のときにこの三角食べで大変嫌な思いをしたのである。それはご飯給食のときである。ご飯給食なのに三角形の頂点に君臨するのはあろうことか牛乳なのである。
ご飯給食に牛乳を付けること自体センスが無いのだが、これをローテーションで食べると悲惨である。育ち盛りの頃の我が輩は給食が学校生活最大のイベントである。その神聖な時間が、ご飯が入った口の中に牛乳を流し込むことでぶち壊されてしまうのである。
肉じゃがとご飯を咀嚼し、心地よいグルメの気分に浸っている我が輩は牛乳を飲むことに一瞬ちゅうちょするが、まじめで純粋な我が輩は先生の言うことを守ろうと吐き気をもよおしながら三角食べを実行したものである。
そのような体験がもとで、今では反動が来て完全に一皿ごと平らげる習慣が付いてしまった。しかし、これが実生活で全く支障がない。大抵の店でランチやディナー、あるいは日本料理を頼むと、前菜や食前酒やサラダなど順番に出てくるのである。これを片意地に三角食べに固執すると全部出てくるまで食べることが出来なくなってしまう。
やはりまともな料理は食べ方にストーリーがあるのである。
でも昔、テレビのえせグルメ番組でラーメン特集をやっていたが、達人というやつが「ラーメンは2口麺を頂いて1品具を食べ、これを2回繰り返した後スープを飲む」と言い、この「2・1・2・1・スープ」の食べ方が黄金比だとのたまっていたが、これは大きなお世話である。
三角食べの呪縛にはまっているあなた、もう気にすることはないですぞ。＼(^^;そんなやついねえって