我が輩がゴルフが嫌いな理由は先に述べたとおりである。その我が輩がなぜ、ゴルフをせねばならないのか。
最近、とみに周辺のゴルフ熱が高まってきており、会話に乗り切れないことが増えてきた。さらに、仕事の関係で近々、超巨大企業の役員の人と、ゴルフをする可能性が出てきたのである。
これまではゴルフは断ってきたが、ゴルフで商談が動く業界で、さすがにゴルフができないとなると人格まで疑われかねない。
やむなく、ゴルフの軍門に下るという苦渋の決断をした次第である。ええい、罵りたければ罵れ！我が輩も一介のビジネスマン、ここで変節したところでだれが我が輩を責められよう。
ただ、大企業の重役連中は年中ゴルフをやっているので、腕は抜群にいい。まだクラブすら握ったことのない我が輩では話にならない。そこで自分にプレッシャーを掛けてゴルフ人生にスタートダッシュを掛けることにしたのである。
それは、こんど9月上旬にハワイに行く際にゴルフツアーを予約したのである。タイムリミットは1ヶ月あまり。それまでに用具一式を揃え、数回は練習場へ通うように仕向けたのである。この程度のことでゴルフがまともにできるとは思えないが、素人とは恐ろしいもので、何となく簡単そうに思えてくるのである。
ゴルフというのは、できるだけ少ない打数でホールを回るようにするのがルールというくらいは知っている。要はミスをしないことがスコアをよくする王道である。ということはやたらクラブを振り回さず、コンパクトに刻んで打っていけば大崩しないような気がするのだが。
はてさて、ゴルフデビューはどうなることやら。