マクドナルドなどのファーストフード、待たずにすぐに食べられるはずのシステムだが実際は矛盾だらけである。
レジのお姉さんのオペレーションスピードはコンビニのそれに比べ明らかに遅い。スマイル0円って今時当たり前すぎていちいち掲示するものでも無かろう。
で、昼時になればとんでもない行列になるのだが、このとき最もストレスを感じるのは店のメニューが一部しか分からないことである。
カウンターの頭上の掲示はセットメニューが中心に載っているだけで甚だ不十分であり、廉価なメニューはまず載っていないし、メニュー単品の価格もうかがい知れない。
いざ、自分の番になるとようやくカウンターの上にセルロイドの下敷きのようなメニュー書きと対面となるが、字も小さく非常に分かりづらい。
客の利便性を奪ってまでこうする理由は、セットメニューを選ばせるためであろう。
あなたは、目の前で店員が待っていて、後ろに行列がある状況で悠長にメニューと価格を吟味することができるだろうか。
昨今のデフレ競争でハンバーガーは儲けの薄いメニューになっている。ファーストフードが心底売りつけたいのは氷だらけのドリンクとポテトである。バリューセットというのは意味は正しいが、あくまで店にとってバリュー（価値）があるのである。
コマーシャルで100円マックを喧伝し、店の周囲ののぼりで客を引いた後は、バリューセットを選ばせる戦略はあまりに露骨である。
バリューセット2つ頼むなら、セットは1つにしてLLセットに変え、1つは単品にすると単純にコストは3割くらい安くなる。予めメニューがあれば、店側の思惑やからくりが見えて興味深いのである。
混み合ったとき、待合室にいる客にメニューを配って予め選んでもらうのはいまや外食産業では常識である。ファーストフードも行列待ちにメニューを配るべきである。それまではここからプリントアウトして予め吟味することをお勧めするのである。