3年あまり前に、H△NSHIN TIGERS（今さらどうでもいい伏せ字だが）は、成績が低迷するから経営が安泰なんだといったコラムを載せたが、今年は突然変異のような快進撃を続けている。我が輩は熱狂的なTIGERSファンでもないが、やはり最も気になる球団ではある。
だが、優勝だと決めつける騒がしい世間とは裏腹に当のTIGERSファンは意外なほど冷静である。普通の球団なら完全に優勝宣言してもいいくらいのゲーム差だが、それができないのはTIGERSの宿命である死のロードをまだ乗り越えていないからである。
高校野球の関係で、夏場は甲子園球場を明け渡すので、長期に渡って他球場を転戦しないといけない。これは想像以上の苦行である。我が輩も長期出張は多いが、ある期間以上出張を続けると急激に体力・気力を消耗することがあるのである。
ましてプロ野球である。真夏の最も体力を消耗するときに長期出張で敵地で戦うのである。肉体的・精神的負担は大きい。自宅通勤が基本の関東3球団と比べても不利なのは明らかである。
実際、過去の戦績でもほとんど負け越している。だからいくら今が好調でも「泥沼10連敗」なんてことは十分起こりうるのである。とはいえ、ねばり強くさわやかに戦い勝ち星を挙げていくTIGERSは近年のプロ野球の沈滞ムードを一掃したという点で功績は大きい。18年ぶりの優勝を実現してもらいたいものである。