マクドナルドに関しては以前にも述べたが、業績低迷につれて低価格路線から脱皮しようとしているようである。とはいえ一度安いものに慣れた消費者の心をつかむのは難しいかも知れない。
はっきり言って我が輩はマクドナルドに味は求めていない。手ごろな価格でとりあえずお腹がふくれたらいいので値段が上がったら魅力が無くなってしまう。
企業努力には敬服するが、最近のマクドナルドはちょっとやばいと感じる場面があったのである。
メニューはよく入れ替わるが、店にとって収益が多くなるように試行錯誤の様子がうかがえる。
まず、先月までは59円ハンバーガーがあったが、店の周囲ののぼりには派手に書いてあるが一歩店にはいると、店内のメニュー表には載ってない。カウンターのメニュー表には59円ハンバーガーと全く関係ないセットメニューばかり並び、客は自動的にセットメニューを注文する羽目になる。旨い具合に59円ハンバーガーが客寄せパンダとして使われているのである。
目を凝らしてよく見ると、目立たないところに小さく「59円ハンバーガー」が書いてある。これでは多くの客は気が付かないであろう。
今月になってメニュー体系がまた変わった。メインのハンバーガーにサイドメニューを組み合わせるのだが、これがなかなか巧妙に仕組まれている。
我が輩も注文したのだが、店員が言う。「サイドメニューはポテトでよろしいですか」何だ、どういうことだ。ははーん、店が一番儲かるポテトに決めさせようとしているのか、そうは問屋がおろすかと「え、ちょっと待って、チキンナゲットにしてください」。敵もさるもの、「ドリンクはコーラでよろしいですね」「いや、そもそも何が選べるの？」「（しぶしぶ）この一覧の中です」「じゃあ、アイスカフェオレで」。
要は、客が明確に反対しない限り店側の思惑通りに注文させようとネガティブオプションを仕掛けているのである。
実際見ていると、ほとんどの客は店員の言いなりである。勧められたら反対しない日本人の特性を突いたうまい方法といえるが、こんな方法ではいずれ消費者がそっぽを向くのではと気がかりである。
皆さんもポテトやコーラが好きならともかく、店員の言うことにはくれぐれも注意されたい。